「マルコの福音書」 連続講解説教

神からの希望に生きる

マルコの福音書第13章14節〜27節
岩本遠億牧師
2017年11月5日

13:14 『荒らす憎むべきもの』が、自分の立ってはならない所に立っているのを見たならば(読者はよく読み取るように。)ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。

13:15 屋上にいる者は降りてはいけません。家から何かを取り出そうとして中にはいってはいけません。

13:16 畑にいる者は着物を取りに戻ってはいけません。

13:17 だが、その日、悲惨なのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。

13:18 ただ、このことが冬に起こらないように祈りなさい。

13:19 その日は、神が天地を創造された初めから、今に至るまで、いまだかつてなかったような、またこれからもないような苦難の日だからです。

13:20 そして、もし主がその日数を少なくしてくださらないなら、ひとりとして救われる者はないでしょう。しかし、主は、ご自分で選んだ選びの民のために、その日数を少なくしてくださったのです。

13:21 そのとき、あなたがたに、『そら、キリストがここにいる。』とか、『ほら、あそこにいる。』とか言う者があっても、信じてはいけません。

13:22 にせキリスト、にせ預言者たちが現われて、できれば選民を惑わそうとして、しるしや不思議なことをして見せます。

13:23 だから、気をつけていなさい。わたしは、何もかも前もって話しました。

13:24 だが、その日には、その苦難に続いて、太陽は暗くなり、月は光を放たず、

13:25 星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。

13:26 そのとき、人々は、人の子が雲のうちに、偉大な力と栄光とともに来るのを見ます。

13:27 そのとき、人の子は、御使いたちを送り、地の果てから天の果てまで、四方からその選びの民を集めます。

エルサレム滅亡の予告・・・紀元70年に実現
偽キリストの出現・・・2世紀初頭から現れ続けている

苦難の日の到来
人の子(ベン・アダム=キリスト)の再臨

選びの民に対する神の救い

未来のこと:象徴的な言葉による預言

ソロモンの神殿 前10世紀に建設
       前586年バビロニア帝国のネブカドネザルによる破壊
第二神殿 紀元前515年を建設
     前140年 シリアのアンティオコス・エピファネス4世がギリシャの
          ゼウスを祭ってギリシャの神々を信仰することを強制。
          祭壇の上で豚を捧げる。ユダヤ教を信じることを禁止。
     前32年にローマのポンペイウスによる破壊
第三神殿 紀元前20年ヘロデ再建開始
     70年、ローマのティトゥスによる破壊

「荒らす憎むべき者」が神殿を汚す
    アンティオコス・エピファネス4世(前140)
    ポンペイウス(前32)
    ローマのティトゥス(70)

イエスの指示:何も持たずにすぐに逃げろ
         ×戦え  ×殉教しろ

70年のエルサレム破壊の前にはクリスチャンたちはエルサレムを脱出→キリストの福音の世界への宣教

悪魔によるこの地の支配の現状

悪魔と人の子との戦い 
×神と悪魔との戦い

人の子=ベン・アダム=全人類の代表=キリスト
神は、ベン・アダムに悪魔に対する勝利を与える         

ベン・アダムであるイエスの十字架=罪の贖いの完成
        しかし、一見悪魔の勝利に見える

イエスの復活=罪と死に対する勝利
        しかし、人の目には隠されている

ベン・アダム(人の子)による最終的勝利がこの地に与えられる
×厭世的、死後の世界での解決

ベン・アダム(=イエス・キリスト)の再臨→全ての人に分かる
13:26 そのとき人々は、人の子が雲(シェキナー)のうちに、偉大な力と栄光とともに来るのを見ます。

イエス・キリストが選ぶ者たち=選民
選民=ベン・アダムに属する者として選ばれた者
選民の希望=神が最終的に人の子に勝利を与えられる

では、私たちはどのように生きるべきか?
・復活の主イエス・キリストを呼び求めて生きる
・聖霊に満たされることを求めて生きる
・希望(人の子の勝利)を告白しつつ生きる
・主が選んでくださったことを信じつつ、なお、最終的な選びにふさわしい者として生きる

エペソ人への手紙
1:3 私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神はキリストにおいて、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。

1:4 すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前からキリストのうちに選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。

1:5 神は、ただみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられたのです。

1:6 それは、神がその愛する方によって私たちに与えてくださった恵みの栄光が、ほめたたえられるためです。

1:7 私たちは、この御子のうちにあって、御子の血による贖い、すなわち罪の赦しを受けているのです。これは神の豊かな恵みによることです。

1:8 神はこの恵みを私たちの上にあふれさせ、あらゆる知恵と思慮深さをもって、

1:9 みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。それは、神が御子においてあらかじめお立てになったご計画によることであって、

1:10 時がついに満ちて、この時のためのみこころが実行に移され、天にあるものも地にあるものも、いっさいのものが、キリストにあって一つに集められることなのです。このキリストにあって、

1:11 私たちは彼にあって御国を受け継ぐ者ともなったのです。私たちは、みこころによりご計画のままをみな実現される方の目的に従って、このようにあらかじめ定められていたのです。

1:12 それは、前からキリストに望みをおいていた私たちが、神の栄光をほめたたえる者となるためです。

1:13 またあなたがたも、キリストにあって、真理のことば、すなわちあなたがたの救いの福音を聞き、またそれを信じたことによって、約束の聖霊をもって証印を押されました。

1:14 聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証であられます。これは神の民の贖いのためであり、神の栄光がほめたたえられるためです。

「わたしは、あなたを地の果てから連れ出し、地のはるかな所からあなたを呼び出して言った。『あなたは、わたしのしもべ。わたしはあなたを選んで捨てなかった。』」 イザヤ書第41章9節

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