「マタイの福音書」連続講解説教

天からのしるしが見えるか

マタイの福音書第16章1節〜12節
岩本遠億牧師
2020年10月11日

パリサイ人たちやサドカイ人たちが、イエスを試そうと近づいて来て、天からのしるしを見せてほしいと求めた。イエスは彼らに答えられた。「夕方になると、あなたがたは『夕焼けだから晴れる』と言い、朝には『朝焼けでどんよりしているから、今日は荒れ模様だ』と言います。空模様を見分けることを知っていながら、時のしるしを見分けることはできないのですか。悪い、姦淫の時代はしるしを求めます。しかし、ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられません。」こうしてイエスは彼らを残して去って行かれた。さて、向こう岸に渡ったとき、弟子たちはパンを持って来るのを忘れてしまっていた。イエスは彼らに言われた。「パリサイ人たちやサドカイ人たちのパン種に、くれぐれも用心しなさい。」すると彼らは「私たちがパンを持って来なかったからだ」と言って、自分たちの間で議論を始めた。イエスはそれに気がついて言われた。「信仰の薄い人たち。パンがないからだなどと、なぜ論じ合っているのですか。まだ分からないのですか。五つのパンを五千人に分けて何かご集めたか、覚えていないのですか。七つのパンを四千人に分けて何かご集めたか、覚えていないのですか。わたしが言ったのはパンのことではないと、どうして分からないのですか。パリサイ人たちとサドカイ人たちのパン種に用心しなさい。」そのとき彼らは、用心するようにとイエスが言われたのはパン種ではなく、パリサイ人たちやサドカイ人たちの教えであることを悟った。

パリサイ人=非職業宗教人(職業は職人が多い)
        律法を学び、実践することに熱心
        安息日主義
        死者の復活を信じる

サドカイ人=祭司、職業的宗教家、特権階級
        神殿礼拝主義
        死者の復活を信じない
                     
水と油、犬猿の仲→イエスを倒すために結託
    
イエスの活動は両者にとって脅威
・パリサイ人の偽善を糾弾、安息日主義を否定
・サドカイ人の神殿礼拝主義を否定     

イエスを試みた 試みる=peirazo
サタンがイエスを試みた時のことば

もし、あなたが神の子なら、天からのしるしを見せよ。

1 しるしを見たら、信じるのか (しるし=イエスが神から来ているしるし)
  =何がしるしかは、自分が決める
  =パリサイ人とサドカイ人のパン種

2 信じるから、しるしが見えるのか
  =今まで見えなかったものが見えてくる

預言者ヨナのしるし
=イエス・キリストの十字架と復活
=イエスこそイスラエルの王、全人類の王であるしるし

十字架はすべての人に目撃
復活は隠されていた

「あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ないで信じる人たちは幸いです。」  ヨハネ20:29

→ペンテコステ以降聖霊によってイエスの復活を信じる人々が起こされる
聖霊(=慰め主)の真実に触れる→信じる

マタイの福音書 27章39~43節
 通りすがりの人たちは、頭を振りながらイエスをののしった。
「神殿を壊して三日で建てる人よ、もしおまえが神の子なら自分を救ってみろ。そして十字架から降りて来い。」
同じように祭司長たちも、律法学者たち、長老たちと一緒にイエスを嘲って言った。
「他人は救ったが、自分は救えない。彼はイスラエルの王だ。今、十字架から降りてもらおう。そうすれば信じよう。彼は神に拠り頼んでいる。神のお気に入りなら、今、救い出してもらえ。『わたしは神の子だ』と言っているのだから。」

マルコの福音書 15章39節
 イエスの正面に立っていた百人隊長は、イエスがこのように息を引き取られたのを見て言った。「この方は本当に神の子であった。」

信じる←キリストの真実に触れる

ヘブライ語
 信仰 エムナー:‘eMuNa
 まことにそうだ アーメン: ‘aMeN 
 信頼を引き起こす実体 ネエマヌート
           ne ‘eMaNut
 中心概念=「‘ M N」 確かさ

信仰=神の実態=まこと(ネエマヌート)に触れられた時に、人の中に立ち上がる真(アーメン!と言うこと)

・信仰の実体は神のまことにある
・人の信仰は、それに触れられた時の非意志的変化
×教理を意識的に信じ込もうとすること。
×自分の頑張りで持続、完成するもの。

さて、信仰は、望んでいることを保証し、目に見えないものを確信させるものです。ヘブル11:1

信仰は、望まれていることの実体(hupostasis)であり、目に見えないものの証明(elegchos確信、証明)である。
King James 2000 Bible
Now faith is the substance of things hoped for, the evidence of things not seen.

「イエスは王なり!いざ喜べ!」 作詞 チャールズ・ウェスレー
                訳詞 岩本遠億

1. イエスは王なり!いざ喜べ!
   歌声を上げて 讃えよ!
   我が声 我が心 天に
   いざ歌え!

2. 救い主は 統べ治める
   罪のしみ すべて清むる
   十字架の 主イエスを讃えよ
   いざ歌え!

3.イエスの国は 堅く立てり
   黄泉(よみ)も死も 主の御手にあり
   栄えの イエスこそ我が君
   いざ歌え!

4. 天を望み 喜び満つ
   イエスを待つ民 雄々しかれ!
   声上げ 御顔を仰ぎ見 
   いざ歌え!

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