「マタイの福音書」連続講解説教

存在の本質が現れる時

マタイの福音書第17章1節〜13節
岩本遠億牧師
2020年11月8日

それから六日目に、イエスはペテロとヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。すると、弟子たちの目の前でその御姿が変わった。顔は太陽のように輝き、衣は光のように白くなった。そして、見よ、モーセとエリヤが彼らの前に現れて、イエスと語り合っていた。そこでペテロがイエスに言った。「主よ、私たちがここにいることはすばらしいことです。よろしければ、私がここに幕屋を三つ造ります。あなたのために一つ、モーセのために一つ、エリヤのために一つ。」彼がまだ話している間に、見よ、光り輝く雲が彼らをおおった。すると見よ、雲の中から「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ。彼の言うことを聞け」という声がした。弟子たちはこれを聞いて、ひれ伏した。そして非常に恐れた。するとイエスが近づいて彼らに触れ、「起きなさい。恐れることはない」と言われた。彼らが目を上げると、イエス一人のほかには、だれも見えなかった。彼らが山を下るとき、イエスは彼らに命じられた。「あなたがたが見たことを、だれにも話してはいけません。人の子が死人の中からよみがえるまでは。」すると、弟子たちはイエスに尋ねた。「そうすると、まずエリヤが来るはずだと律法学者たちが言っているのは、どういうことなのですか。」イエスは答えられた。「エリヤが来て、すべてを立て直します。しかし、わたしはあなたがたに言います。エリヤはすでに来たのです。ところが人々はエリヤを認めず、彼に対して好き勝手なことをしました。同じように人の子も、人々から苦しみを受けることになります。」そのとき弟子たちは、イエスが自分たちに言われたのは、バプテスマのヨハネのことだと気づいた。

変貌の山=メロン山 1,208m イスラエル占領下のゴラン高原、ヘルモン山を除き、
イスラエルで一番高い山 古代から、ここはイスラエルの霊修場であった。

高い山に登られた目的=祈るため
主イエスは祈る必要を感じていた←サタンの誘惑を受けていた

生ける神の子キリストとは何か?

政治的・軍事的王となり、ダビデ王朝を復活させる
←サタンから協力の申し出あり

十字架にかかってサタンとの一騎討ちに勝利する
=父なる神様からの助けのない状態での孤独の戦い
=人のサタンに対する勝利

イエスの本質が現れた←サタンの誘惑と戦う最中

顔は太陽のように輝き、衣は光のように白くなった。

モーセとエリヤが現れた。
旧約の二大預言者(神と直接語り合った預言者)
ルカの福音書によると、「イエスがエルサレムで成し遂げようとしている出発(エクソダス=脱出=出エジプト)について語り合っていた。」

出エジプトの出来事
=小羊の血が鴨居に塗られたイスラエルの家は滅びを免れ、奴隷とされていたエジプトから脱出した。

ペテロには理解できない
→ホーラマ(ヴィジョン)の状況を維持したいと思った
→モーセ、エリヤ、イエスのために幕屋を建てるとの申し出

イエスの本質が現れる
→光輝く雲=シェキナー(神の臨在の証)

すると見よ、雲の中から「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ。彼の言うことを聞け」という声がした。
→ペテロの人間的な思いを打ち砕く声
→立っていることができない→打ち倒される
→強い恐れ

「これはわたしの愛する子。わたしはこれを喜ぶ。彼の言うことを聞け」
=キリスト信仰の本質
=生ける神の子キリストの言葉を聞き、これに従う
=キリストこそ自分が従うべき王であることを知る

ヨハネの黙示録 19章11~16節
 また私は、天が開かれているのを見た。すると見よ、白い馬がいた。それに乗っている方は「確かで真実な方」と呼ばれ、義をもってさばき、戦いをされる。その目は燃える炎のようであり、その頭には多くの王冠があり、ご自分のほかはだれも知らない名が記されていた。その方は血に染まった衣をまとい、その名は「神のことば」と呼ばれていた。
 天の軍勢は白くきよい亜麻布を着て、白い馬に乗って彼に従っていた。この方の口からは、諸国の民を打つために鋭い剣が出ていた。鉄の杖で彼らを牧するのは、この方である。また、全能者なる神の激しい憤りのぶどうの踏み場を踏まれるのは、この方である。その衣と、もものところには、「王の王、主の主」という名が記されていた。

コリント人への手紙 第二 3章17~18節
 主は御霊です。そして、主の御霊がおられるところには自由があります。私たちはみな、覆いを取り除かれた顔に、鏡のように主の栄光を映しつつ、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。

「イエス は王なり、いざ喜べ」 原詞 Rejoice, The Lord is King
作詞 チャールズ・ウェスレー
               訳詞 岩本遠億

1. イエスは王なり!いざ喜べ!
   歌声を上げて 讃えよ!
   我が声 我が心 天に
   いざ歌え!

2. 救い主は 統べ治める
   罪のしみ すべて清むる
   十字架の 主イエスを讃えよ
   いざ歌え!

3.イエスの国は 堅く立てり
   黄泉(よみ)も死も 主の御手にあり
   栄えの イエスこそ我が君
   いざ歌え!

4. 天を望み 喜び満つ
   イエスを待つ民 雄々しかれ!
   声上げ 御顔を仰ぎ見 
   いざ歌え!

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