「使徒の働き」 連続講解説教

他人の信心も大切に

使徒の働き第19章21節~41節
岩本遠億牧師
2015年10月11日

19:21 これらのことが一段落すると、パウロは御霊の示しにより、マケドニヤとアカヤを通ったあとでエルサレムに行くことにした。そして、「私はそこに行ってから、ローマも見なければならない。」と言った。

19:22 そこで、自分に仕えている者の中からテモテとエラストのふたりをマケドニヤに送り出したが、パウロ自身は、なおしばらくアジヤにとどまっていた。

19:23 そのころ、この道のことから、ただならぬ騒動が持ち上がった。

19:24 それというのは、デメテリオという銀細工人がいて、銀でアルテミス神殿の模型を作り、職人たちにかなりの収入を得させていたが、

19:25 彼が、その職人たちや、同業の者たちをも集めて、こう言ったからである。「皆さん。ご承知のように、私たちが繁盛しているのは、この仕事のおかげです。

19:26 ところが、皆さんが見てもいるし聞いてもいるように、あのパウロが、手で作った物など神ではないと言って、エペソばかりか、ほとんどアジヤ全体にわたって、大ぜいの人々を説き伏せ、迷わせているのです。

19:27 これでは、私たちのこの仕事も信用を失う危険があるばかりか、大女神アルテミスの神殿も顧みられなくなり、全アジヤ、全世界の拝むこの大女神のご威光も地に落ちてしまいそうです。」

19:28 そう聞いて、彼らは大いに怒り、「偉大なのはエペソ人のアルテミスだ。」と叫び始めた。

19:29 そして、町中が大騒ぎになり、人々はパウロの同行者であるマケドニヤ人ガイオとアリスタルコを捕え、一団となって劇場へなだれ込んだ。

19:30 パウロは、その集団の中にはいって行こうとしたが、弟子たちがそうさせなかった。

19:31 アジヤ州の高官で、パウロの友人である人たちも、彼に使いを送って、劇場に入らないように頼んだ。

19:32 ところで、集会は混乱状態に陥り、大多数の者は、なぜ集まったのかさえ知らなかったので、ある者はこのことを叫び、ほかの者は別のことを叫んでいた。

19:33 ユダヤ人たちがアレキサンデルという者を前に押し出したので、群衆の中のある人たちが彼を促すと、彼は手を振って、会衆に弁明しようとした。

19:34 しかし、彼がユダヤ人だとわかると、みなの者がいっせいに声をあげ、「偉大なのはエペソ人のアルテミスだ。」と二時間ばかりも叫び続けた。

19:35 町の書記役は、群衆を押し静めてこう言った。「エペソの皆さん。エペソの町が、大女神アルテミスと天から下ったそのご神体との守護者であることを知らない者が、いったいいるでしょうか。

19:36 これは否定できない事実ですから、皆さんは静かにして、軽はずみなことをしないようにしなければいけません。

19:37 皆さんがここに引き連れて来たこの人たちは、宮を汚した者でもなく、私たちの女神をそしった者でもないのです。

19:38 それで、もしデメテリオとその仲間の職人たちが、だれかに文句があるのなら、裁判の日があるし、地方総督たちもいることですから、互いに訴え出たらよいのです。

19:39 もしあなたがたに、これ以上何か要求することがあるなら、正式の議会で決めてもらわなければいけません。

19:40 きょうの事件については、正当な理由がないのですから、騒擾罪に問われる恐れがあります。その点に関しては、私たちはこの騒動の弁護はできません。」

19:41 こう言って、その集まりを解散させた。

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ローマ人への手紙

12:14 あなたがたを迫害する者を祝福しなさい。祝福すべきであって、のろってはいけません。

12:15 喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい。

12:16 互いに一つ心になり、高ぶった思いを持たず、かえって身分の低い者に順応しなさい。自分こそ知者だなどと思ってはいけません。

12:17 だれに対してでも、悪に悪を報いることをせず、すべての人が良いと思うことを図りなさい。

12:18 あなたがたは、自分に関する限り、すべての人と平和を保ちなさい。

12:19 愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる。」

12:20 もしあなたの敵が飢えたなら、彼に食べさせなさい。渇いたなら、飲ませなさい。そうすることによって、あなたは彼の頭に燃える炭火を積むことになるのです。

12:21 悪に負けてはいけません。かえって、善をもって悪に打ち勝ちなさい。

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