それを聞くと、イエスは舟でそこを去り、自分だけで寂しいところに行かれた。群衆はそれを聞き、町々から歩いてイエスの後を追った。イエスは舟から上がり、大勢の群衆をご覧になった。そして彼らを深くあわれんで、彼らの中の病人たちを癒やされた。夕方になったので、弟子たちはイエスのところに来て言った。「ここは人里離れたところですし、時刻ももう遅くなっています。村に行って自分たちで食べ物を買うことができるように、群衆を解散させてください。」しかし、イエスは言われた。「彼らが行く必要はありません。あなたがたがあの人たちに食べる物をあげなさい。」弟子たちは言った。「ここには五つのパンと二匹の魚しかありません。」するとイエスは「それを、ここに持って来なさい」と言われた。そして、群衆に草の上に座るように命じられた。それからイエスは、五つのパンと二匹の魚を取り、天を見上げて神をほめたたえ、パンを裂いて弟子たちにお与えになったので、弟子たちは群衆に配った。人々はみな、食べて満腹した。そして余ったパン切れを集めると、十二のかごがいっぱいになった。食べた者は、女と子どもを除いて男五千人ほどであった。マタイの福音書 14章13~21節
そのころ、領主ヘロデはイエスのうわさを聞いて、家来たちに言った。「あれはバプテスマのヨハネだ。彼が死人の中からよみがえったのだ。だから、奇跡を行う力が彼のうちに働いているのだ。」
→恐れの表れ、イエス殺害の意志
それを聞くと、イエスは舟でそこを去り、自分だけで寂しいところに行かれた。
=自分の周りに集まっている人々を巻き込まないため
ルカの福音書 13章31~33節
ちょうどそのとき、パリサイ人たちが何人か近寄って来て、イエスに言った。「ここから立ち去りなさい。ヘロデがあなたを殺そうとしています。」イエスは彼らに言われた。「行って、あの狐にこう言いなさい。『見なさい。わたしは今日と明日、悪霊どもを追い出し、癒やしを行い、三日目に働きを完了する。しかし、わたしは今日も明日も、その次の日も進んで行かなければならない。預言者がエルサレム以外のところで死ぬことはあり得ないのだ。』」
それを聞くと、イエスは舟でそこを去り、自分だけで寂しいところに行かれた。群衆はそれを聞き、町々から歩いてイエスの後を追った。イエスは舟から上がり、大勢の群衆をご覧になった。そして彼らを深くあわれんで、彼らの中の病人たちを癒やされた。
=途中で対岸に行くのをやめ、岸に上がられた。そこで彼らを癒された。
夕方になったので、弟子たちはイエスのところに来て言った。「ここは人里離れたところですし、時刻ももう遅くなっています。村に行って自分たちで食べ物を買うことができるように、群衆を解散させてください。」
2万人に及ぶ人たちが食料を変える場所などない
・弟子たちが考えていたこと=自分のこと
・弱り果てた人々のことなどどうでも良いと感げていた
しかし、イエスは言われた。「彼らが行く必要はありません。あなたがたがあの人たちに食べる物をあげなさい。」
×「わたしが彼らに食べる物を与える」
○「あなたがたが彼らに食べる物を与えよ」
5つのパンと2匹の魚(ヨハネの福音書によると少年の弁当)
自分一人を支えるだけのもの
イエスはそれを受け取り、感謝と賛美を捧げられる
そして、それを配れとお命じになる
マザー・テレサの祈り
主よ、わたしが空腹を覚えるとき、パンを分ける相手に出会わせてください。喉が渇く時、飲み物を分ける相手に出会えますように。寒さを感じるとき、温めてあげる相手に出会わせてください。不愉快になるとき、喜ばせる相手に出会えますように。
わたしの十字架が重く感じられるとき、だれかの十字架を背負ってあげることができますように。乏しくなるとき、乏しい人に出会わせてください。暇がなくなるとき、時間を割いてあげる相手に出会えますように。
わたしが屈辱を味わうとき、だれかを褒めてあげられますように。気が滅入るとき、だれかを力づけてあげられますように。理解してもらいたいとき、理解してあげる相手に出会えますように。かまってもらいたいとき、かまってあげる相手に出会わせてください。
わたしが自分のことしか頭にないとき、わたしの関心が他の人にも向きますように。空腹と貧困の中に生き、そして死んでいく世の兄弟姉妹に奉仕するに値する者となれますように。主よ、わたしをお助け下さい。
主よ、わたしたちの手をとおして日ごとのパンを、今日彼らにお与え下さい。わたしたちの思いやりをとおして、主よ、彼らに平和と喜びをお与え下さい。
『こころの輝き―マザー・テレサの祈り』
「自分より他人を」(ドン・ボスコ社)