さて、月が満ちて、エリサベツは男の子を産んだ。 近所の人たちや親族は、主がエリサベツに大きなあわれみをかけてくださったことを聞いて、彼女とともに喜んだ。
八日目になり、人々は幼子に割礼を施すためにやって来た。彼らは幼子を父の名にちなんでザカリヤと名づけようとしたが、母親は「いいえ、名はヨハネとしなければなりません」と言った。 彼らは彼女に「あなたの親族には、そのような名の人は一人もいません」と言った。そして、幼子にどういう名をつけるつもりか、身振りで父親に尋ねた。すると彼は書き板を持って来させて、「その子の名はヨハネ」と書いたので、人々はみな驚いた。
すると、ただちにザカリヤの口が開かれ、舌が解かれ、ものが言えるようになって神をほめたたえた。近所に住む人たちはみな恐れを抱いた。そして、これらのことの一部始終が、ユダヤの山地全体に語り伝えられていった。聞いた人たちはみな、これらのことを心にとどめ、「いったいこの子は何になるのでしょうか」と言った。主の御手がその子とともにあったからである。
ルカの福音書第1章57~67節
ルカの福音書1:5〜23の復習
香を焚く務め:1日2人 年に28名の務め←くじで決める
ある組に1000名の祭司がいたとすると、36年に1回、一生に一度あるかないかの機会。この時、ザカリヤにくじが当たった
ザカリヤ=祭司=初代祭司アロンの子孫
妻エリサベツ=祭司の家系
「二人とも神の前に正しい人で、主のすべての命令と掟を落度なく行っていた。しかし、彼らには子がいなかった。エリサベツが不妊だったからである。また、二人ともすでに年をとっていた。 」
「彼が香をたく間、外では大勢の民がみな祈っていた。すると、主の使いが彼に現れて、香の祭壇の右に立った。これを見たザカリヤは取り乱し、恐怖に襲われた。」御使いは彼に言った。『恐れることはありません、ザカリヤ。あなたの願いが聞き入れられたのです。』」
ザカリヤの願い=祭司の継承者である男の子が与えられること。アロン以来の祭司の血統を守ること。二人とも老人になり、子供が生まれる望みは消えていた。
御使いガブリエルが言う「あなたの願い」と「ザカリヤの願い」は同じものであったのか?
洗礼者ヨハネ
「その子は主の御前に大いなる者となるからです。彼はぶどう酒や強い酒を決して飲まず、まだ母の胎にいるときから聖霊に満たされ、イスラエルの子らの多くを、彼らの神である主に立ち返らせます。彼はエリヤの霊と力で、主に先立って歩みます。父たちの心を子どもたちに向けさせ、不従順な者たちを義人の思いに立ち返らせて、主のために、整えられた民を用意します。」
メシア到来の道備えをする、最大の預言者となる。洗礼者ヨハネは、祭司とはならなかった。結婚もせず、子も残さなかった。祭司の家系を継がせるというザカリヤとエリサベツの望みは絶たれた。
しかし、ザカリヤの真の願いは何であったのか?神の民が悪魔の支配から解放されること=神の民の贖い
自分の子供がそのことのための道備えとして用いられる。預言者エリヤの働きを行うものとなる。
何によってそれを知ることができるでしょうか?単に子供が生まれるということではない。子供が生まれることは、数ヶ月以内にわかる。
ザカリヤの真意
=私も妻もその子がその働きをするようになるまで生きていません。私は何によってそれを知ることができるのか?→この問いにザカリヤの真の願いが現れている。
「御使いは彼に答えた。『この私は神の前に立つガブリエルです。あなたに話をし、この良い知らせを伝えるために遣わされたのです。見なさい。これらのことが起こる日まで、あなたは口がきけなくなり、話せなくなります。その時が来れば実現する私のことばを、あなたが信じなかったからです。』」
罰ではない。誰の目にも明確な約束の印が与えられた。
以上がルカ1:5〜23の復習
「あなたは話せなくなる」
→話せなくなるだけでなく、耳も聞こえなくなった。
「八日目になり、人々は幼子に割礼を施すためにやって来た。彼らは幼子を父の名にちなんでザカリヤと名づけようとしたが、母親は「いいえ、名はヨハネとしなければなりません」と言った。彼らは彼女に「あなたの親族には、そのような名の人は一人もいません」と言った。そして、幼子にどういう名をつけるつもりか、身振りで父親に尋ねた。すると彼は書き板を持って来させて、「その子の名はヨハネ」と書いたので、人々はみな驚いた。」
ザカリヤは10カ月間、耳も聞こえず、話すこともできなかた。
これは御使ガブリエルの言葉を信じなかった罰か?
否!
人の声が聞こえない→神の声だけを聴く時
ガブリエルの言葉の意味を深く理解する時
人に話すことができない→神と語り合う時
ザカリヤが預言者として用いられる備えの時
人生の苦難の時=神との特別な関係の窓が開く時
ザカリヤの元々の願い=祭司の家を継ぐ息子の誕生
預言者としてのザカリヤの働き
=息子ヨハネを来るべきメシア=イエス・キリストの先駆けとして育て上げること
使徒の働き 9章1~9節
”さて、サウロはなおも主の弟子たちを脅かして殺害しようと息巻き、大祭司のところに行って、ダマスコの諸会堂宛ての手紙を求めた。それは、この道の者であれば男でも女でも見つけ出し、縛り上げてエルサレムに引いて来るためであった。
ところが、サウロが道を進んでダマスコの近くまで来たとき、突然、天からの光が彼の周りを照らした。彼は地に倒れて、自分に語りかける声を聞いた。「サウロ、サウロ、なぜわたしを迫害するのか。」彼が「主よ、あなたはどなたですか」と言うと、答えがあった。「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。立ち上がって、町に入りなさい。そうすれば、あなたがしなければならないことが告げられる。」
同行していた人たちは、声は聞こえてもだれも見えないので、ものも言えずに立っていた。サウロは地面から立ち上がった。しかし、目を開けていたものの、何も見えなかった。それで人々は彼の手を引いて、ダマスコに連れて行った。彼は三日間、目が見えず、食べることも飲むこともしなかった。”