「ヘブル人への手紙」 連続講解説教

キリストの火に燃やされて

ヘブル人への手紙第12章25節〜29説
岩本遠億牧師
2018年11月25日

私たちの神は焼き尽くす火です。(ヘブル人への手紙12:29)
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12:25語っておられる方を拒まないように注意しなさい。なぜなら、地上においても、警告を与えた方を拒んだ彼らが処罰を免れることができなかったとすれば、まして天から語っておられる方に背を向ける私たちが、処罰を免れることができないのは当然ではありませんか。 12:26あのときは、その声が地を揺り動かしましたが、このたびは約束をもって、こう言われます。「わたしは、もう一度、地だけではなく、天も揺り動かす。」 12:27この「もう一度」ということばは、決して揺り動かされることのないものが残るために、すべての造られた、揺り動かされるものが取り除かれることを示しています。 12:28こういうわけで、私たちは揺り動かされない御国を受けているのですから、感謝しようではありませんか。こうして私たちは、慎みと恐れとをもって、神に喜ばれるように奉仕をすることができるのです。 12:29私たちの神は焼き尽くす火です。

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聖なるものとは?
他と区別されたもの

神の聖:被造物のすべてと完全に区別された存在
聖なるものとなる=他のものと区別され、神の用に用いられる

人間の方法、努力、精進、感情感覚等では聖なるものとならない。
神が決めた方法だけで聖なるものとされる。

揺り動かされることがないもの(=純粋なもの)を取り出す神

私たちは、揺り動かされることがない御国を受け継いでいる。
→感謝しよう
→慎みと畏れをもって神に喜ばれるよう礼拝できる

私たちの神は焼き尽くす火です。
(「あなたの神は、焼き尽くす火です」申命記4:24)


神の臨在を表す
罪を焼き尽くし、純化する  

モーセの召命
柴が燃えるが木が燃えない異象に現われた神
「あなたが立っている地は、聖なる地である。」

火をもって答える神
預言者エリヤの祈りに答え、火をもって偶像神バアルとアシュタロテ(五穀豊穣の神・淫蕩によってイスラエル弱体化)を打ち倒した神

罪を焼き尽くし、純化する

古代イスラエルの礼拝
=朝夕、小羊が捧げられる

いけにえが火で焼かれる
→香りは天に上り、灰は地に残る

火=神に帰る尊いものと地に残るものを分離する力

預言者イザヤの召命 イザヤ書6章
ウジヤ王が死んだ年に、私は、高くあげられた王座に座しておられる主を見た。そのすそは神殿に満ち、セラフィムがその上に立っていた。彼らはそれぞれ六つの翼があり、おのおのその二つで顔をおおい、二つで両足をおおい、二つで飛んでおり、互いに呼びかわして言っていた。「聖なる、聖なる、聖なる、万軍の主。その栄光は全地に満つ。」

その叫ぶ者の声のために、敷居の基はゆるぎ、宮は煙で満たされた。
そこで、私は言った。「ああ。私は、もうだめだ。私はくちびるの汚れた者で、くちびるの汚れた民の間に住んでいる。しかも万軍の主である王を、この目で見たのだから。」

すると、私のもとに、セラフィムのひとりが飛んで来たが、その手には、祭壇の上から火ばさみで取った燃えさかる炭があった。彼は、私の口に触れて言った。「見よ。これがあなたのくちびるに触れたので、あなたの不義は取り去られ、あなたの罪も贖われた。」

マラキ書3:3
この方は、銀を精練し、これをきよめる者として座に着き、レビの子らをきよめ、彼らを金のように、銀のように純粋にする。

銀の精錬:灰吹法
日本では7世紀後半から
東地中海地方では紀元前1500年ごろから

1.不純物を含む銀鉱石を熱する。
2.熱して液体となった鉛の中に溶かし込み、銀と鉛の合金を作る。
3.その合金を骨灰で作った皿の上にのせ、ふいごで空気を送り込みながら加熱する。
4.鉛は空気中の酸素と結合して骨灰の皿の中に落ち、純度の高い銀が皿の上に残る。

銀を精錬する者の座につく
=精錬されるものから離れることなく、風を送り続ける
=試練の中、私たちから離れない神

風:ルアッハ=霊
=聖霊を送り続ける神
=聖霊によって火を燃え立たせ、私たちを純化する

ルカの福音書24章
30 彼らとともに食卓に着かれると、イエスはパンを取って祝福し、裂いて彼らに渡された。
31 それで、彼らの目が開かれ、イエスだとわかった。するとイエスは、彼らには見えなくなった。
32 そこでふたりは話し合った。「道々お話しになっている間も、聖書を説明してくださった間も、私たちの心はうちに燃えていたではないか。」

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