“さて、その六か月目に、御使いガブリエルが神から遣わされて、ガリラヤのナザレという町の一人の処女のところに来た。この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリアといった。
御使いは入って来ると、マリアに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」しかし、マリアはこのことばにひどく戸惑って、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。すると、御使いは彼女に言った。「恐れることはありません、マリア。あなたは神から恵みを受けたのです。見なさい。あなたは身ごもって、男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。その子は大いなる者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また神である主は、彼にその父ダビデの王位をお与えになります。彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません。」
マリアは御使いに言った。「どうしてそのようなことが起こるのでしょう。私は男の人を知りませんのに。」御使いは彼女に答えた。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれます。見なさい。あなたの親類のエリサベツ、あの人もあの年になって男の子を宿しています。不妊と言われていた人なのに、今はもう六か月です。神にとって不可能なことは何もありません。」
マリアは言った。「ご覧ください。私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」すると、御使いは彼女から去って行った。” ルカの福音書 1章26~38
ナザレ
聖書以外に歴史的記述がなく、存在が疑問視されていた。1962年にカイザリアの会堂廃墟から発掘された大理石の断片の中に、イスラエルの祭司24組の一つであるハピツェツ組がナザレに居住していたこと、そしてその祭司一覧の一部が書かれていた。
御使ガブリエルがザカリヤに現れ、年老いたザカリヤとエリサベツの間に男の子(後の洗礼者ヨハネ)が生まれることを告げ、エリサベツが懐妊してから6ヶ月目。
ガブリエルがマリアを訪れる。
マリア(ミリアム) ダビデの家系のヨセフの許婚 エリサベツの親戚
信仰篤き家庭で聖書のことばを教えられながら育てられたことは明らか。
(一説によると、ザカリヤとエリサベツの養女→初潮が始まると、血による汚れのためザカリヤが神殿の奉仕ができなくなる→ヨセフと婚約→ナザレ に移り住む)
当時のユダヤの結婚の風習
女子12歳で婚約できた
婚約→1年後に結婚式
婚約は法的には結婚と同じ効力
婚約中に他の人と性的関係=姦淫の罪で罰せられる
「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」しかし、マリアはこのことばにひどく戸惑って、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。
すると、御使いは彼女に言った。「恐れることはありません、マリア。あなたは神から恵みを受けたのです。見なさい。あなたは身ごもって、男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。その子は大いなる者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また神である主は、彼にその父ダビデの王位をお与えになります。彼はとこしえにヤコブの家を治め、その支配に終わりはありません。」
その名をイエス(主は救い)と呼びなさい
=イエスと呼ぶようになる
カルバンの解釈:万民がこのお方を主は救いと呼ぶようになる
「どうして(×why, ○how「どのようにして」)そのようなことが起こるのでしょう。私は男の人を知りませんのに。」
恐れ・・・婚約者のヨセフはこれを理解するだろうか?
姦淫の罪を疑われて石打の刑になる危険性
聖霊があなたに臨む
・・・マリアは聖霊の臨在を強く体で知る
何も体感しないままいつの間にかお腹が大きくなっていくのではない。聖霊が臨んで、その神秘な力によって命がこの体の中に宿ることを知る。
無から有を呼び出す神の力の説明
・・・エリサベツの懐妊も伝える(例)
分かるように説明してくださる。神は問答無用とはおっしゃらない。納得させてくださる。
神にとって不可能なこと(rhema)は何もありません。
rhema:一つ一つの発言
rhema:出来事
神の全ての言葉は必ず出来事となる
神の言葉に不可能はない
人はパンのみによって生くるにあらず、神の口から出る全てのもの(=言葉)によって生く。申命記8:3
ここでガブリエルが伝えた神のことば→全て実現
・ 主があなたとともにおられる
・ あなたは神から恵みを受けた
・ あなたは身篭って男の子を産む
・ あなたはその子をイエスと呼ぶ
・ その子は大いなる者となり、いと高き方(神)の子と呼ばれる
・ 神は彼にダビデの王座をお与えになる。
・ 彼は永久にヤコブの家(イスラエル)を治め、その支配に終わりはない。
・ 聖霊があなたに臨む
・ いと高き方のちからがあなたを覆う
・ 生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。
神のことばは必ず実現する
ことばは相手に向かって発せられる ×神の独り言
神が私たち一人ひとりに向かって発せられたことばは、私たち一人一人の上に必ず実現する。
私たち一人一人の中に信仰を生み出す言葉を語ってくださる
御心が天で行われるように地でも行ってください。
×私と関係のないところで行ってください。
○「あなたの言葉のとおりにこの身になりますように」がその基礎
見よ。私は主のはしためです・・・聖霊による自己紹介
ご覧ください。見よ。私がここにいる。私は主のはしためである。しもべである。
主のことば・・・私たちに自分の存在についての自覚を与える
聖霊に満たされる・・・自分が主のために存在していることがわかる。