「ルカの福音書」 連続講解説教

ついていけない時

ルカの福音書講解(105)第22章47節~62節
岩本遠億牧師
2013年12月1日

22:47 イエスがまだ話をしておられるとき、群衆がやって来た。十二弟子のひとりで、ユダという者が、先頭に立っていた。ユダはイエスに口づけしようとして、みもとに近づいた。

22:48 だが、イエスは彼に、「ユダ。口づけで、人の子を裏切ろうとするのか。」と言われた。

22:49 イエスの回りにいた者たちは、事の成り行きを見て、「主よ。剣で打ちましょうか。」と言った。

22:50 そしてそのうちのある者が、大祭司のしもべに撃ってかかり、その右の耳を切り落とした。

22:51 するとイエスは、「やめなさい。それまで。」と言われた。そして、耳にさわって彼を直してやられた。

22:52 そして押しかけて来た祭司長、宮の守衛長、長老たちに言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持ってやって来たのですか。

22:53 あなたがたは、わたしが毎日宮でいっしょにいる間は、わたしに手出しもしなかった。しかし、今はあなたがたの時です。暗やみの力です。」

22:54 彼らはイエスを捕え、引いて行って、大祭司の家に連れて来た。ペテロは、遠く離れてついて行った。

22:55 彼らは中庭の真中に火をたいて、みなすわり込んだので、ペテロも中に混じって腰をおろした。

22:56 すると、女中が、火あかりの中にペテロのすわっているのを見つけ、まじまじと見て言った。「この人も、イエスといっしょにいました。」

22:57 ところが、ペテロはそれを打ち消して、「いいえ、私はあの人を知りません。」と言った。

22:58 しばらくして、ほかの男が彼を見て、「あなたも、彼らの仲間だ。」と言った。しかし、ペテロは、「いや、違います。」と言った。

22:59 それから一時間ほどたつと、また別の男が、「確かにこの人も彼といっしょだった。この人もガリラヤ人だから。」と言い張った。

22:60 しかしペテロは、「あなたの言うことは私にはわかりません。」と言った。それといっしょに、彼がまだ言い終えないうちに、鶏が鳴いた。

22:61 主が振り向いてペテロを見つめられた。ペテロは、「きょう、鶏が鳴くまでに、あなたは、三度わたしを知らないと言う。」と言われた主のおことばを思い出した。

22:62 彼は、外に出て、激しく泣いた。

「ああ主の瞳」新聖歌221 作詞 梅田信治

1.ああ主のひとみ まなざしよ
  きみまえを 去りゆきし
  富める若人 見つめつつ
  なげくはたれぞ 主ならずや

2.ああ主のひとみ  まなざしよ
  三たび我が主を  いなみたる
  よわきペトロを かえりみて
  ゆるすはたれぞ 主ならずや

3.ああ主のひとみ まなざしよ
  うたがいまどう トマスにも
  御傷示して 「信ぜよ」と
  のらすはたれぞ 主ならずや

4.昨日も今日も 変わりなく
  血潮したたる 御手をのべ
  「友よ、帰れ」と 招きつつ
  待てるはたれぞ 主ならずや

「主イエスの愛の手が」 作詞・作曲 岩本遠億

主イエスの愛の手が  この地を包む
一羽の雀さえ  主は守られる
傷ついた葦(あし)を  折ることなく
ほの暗いほのお  消すことなく
主は地に  造られる  神の国を
この地に  満たされる 神の国を

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