「ルカの福音書」 連続講解説教

主を宿す喜び

ルカの福音書第1章26節~55節
岩本遠億牧師
2015年12月6日

1:26 ところで、その六か月目に、御使いガブリエルが、神から遣わされてガリラヤのナザレという町のひとりの処女のところに来た。

1:27 この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリヤといった。

1:28 御使いは、はいって来ると、マリヤに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」

1:29 しかし、マリヤはこのことばに、ひどくとまどって、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。

1:30 すると御使いが言った。「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。

1:31 ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。

1:32 その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また、神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります。

1:33 彼はとこしえにヤコブの家を治め、その国は終わることがありません。」

1:34 そこで、マリヤは御使いに言った。「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに。」

1:35 御使いは答えて言った。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。

1:36 ご覧なさい。あなたの親類のエリサベツも、あの年になって男の子を宿しています。不妊の女といわれていた人なのに、今はもう六か月です。

1:37 神にとって不可能なことは一つもありません。」

1:38 マリヤは言った。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」こうして御使いは彼女から去って行った。

1:39 そのころ、マリヤは立って、山地にあるユダの町に急いだ。

1:40 そしてザカリヤの家に行って、エリサベツにあいさつした。

1:41 エリサベツがマリヤのあいさつを聞いたとき、子が胎内でおどり、エリサベツは聖霊に満たされた。

1:42 そして大声をあげて言った。「あなたは女の中の祝福された方。あなたの胎の実も祝福されています。

1:43 私の主の母が私のところに来られるとは、何ということでしょう。

1:44 ほんとうに、あなたのあいさつの声が私の耳にはいったとき、私の胎内で子どもが喜んでおどりました。

1:45 主によって語られたことは必ず実現すると信じきった人は、何と幸いなことでしょう。」

1:46 マリヤは言った。「わがたましいは主をあがめ、

1:47 わが霊は、わが救い主なる神を喜びたたえます。

1:48 主はこの卑しいはしために目を留めてくださったからです。ほんとうに、これから後、どの時代の人々も、私をしあわせ者と思うでしょう。

1:49 力ある方が、私に大きなことをしてくださいました。その御名は聖く、

1:50 そのあわれみは、主を恐れかしこむ者に、代々にわたって及びます。

1:51 主は、御腕をもって力強いわざをなし、心の思いの高ぶっている者を追い散らし、

1:52 権力ある者を王位から引き降ろされます。低い者を高く引き上げ、

1:53 飢えた者を良いもので満ち足らせ、富む者を何も持たせないで追い返されました。

1:54 主はそのあわれみをいつまでも忘れないで、そのしもべイスラエルをお助けになりました。

1:55 私たちの先祖たち、アブラハムとその子孫に語られたとおりです。」

母マリアに対する受胎告知・・・重要なポイント=神の言葉と聖霊

ナザレ=田舎の小さな貧しい村:現代に至るまでその存在が未確認

一処女=10代前半:エリサベツの親類

ヨセフと婚約=法的には結婚と同じ効力

あなたは、彼をイエスと呼ぶようになる。(別訳)

イエス=主は救い

マリアだけではなく、万民がこの方を「主は救い」と呼ぶようになる。・・・カルバン

永遠の王座の約束

マリアの反応は?

どのようにしてそのようなことになるのでしょうか?
how?
私は男性を(体験的に)知りません。

いろいろな不安
・・・婚約者のヨセフはこれを理解するか?
姦淫の罪を疑われ、石打による死刑の危険

1:35 御使いは答えて言った。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。

無から有を呼び起こす神様の力の例証=不妊の女エリサベツが6か月。

人の力によらない、神の力・聖霊による命の創造の神秘を告げる。

1:37 神にとって不可能なことは一つもありません。

pan       rhema
一つ一つの   言葉
全ての     こと

神にとってすべての言葉は、不可能となることはない.

人はパンのみによって生きるのではなく、
神の口から出る一つ一つの言葉による
panti remati

神が語られる一つ一つの言葉は必ず実現する。

1.聖霊があなたに臨む。いと高き方の力があなたを覆う。
2.あなたはそれによって身籠る。
3.あなたは、男の子を産む。
4.あなたはその子をイエスと呼ぶ。
5.その子はすぐれた者となる。
6.いと高き方の子、聖なる者、神の子と呼ばれる。
7.その子は、ダビデの王座を与えられる。
8.その子は、永遠にイスラエルを治める。
9.その国は終わることがない。
10.老人のエリサベツにも子ともが与えられた。

神の一つ一つの言葉は必ず実現する
      ↓
本当に私は主のはしためです=見よ。私は主のはしため。
あなたのお言葉のとおりにこの身になりますように。

なぜ、このように告白できたのか?

・「聖霊があなたに臨み、神の力があなたを覆う」

聖霊に満たされる経験→神の子の受胎を知る
聖霊による知識=理性による理解と調和するが、優先する知識

語らずにはいられない喜び
分かち合わずにはいられない喜び
    ↓
エリサベツのところに急ぐ

聖霊による共鳴
マリヤの中に満ち溢れていた聖霊がエリサベツを聖霊に満たし、喜びに満たした。

エリサベツの告白
何と幸いなことでしょう。信じた人は。主がその人語られたことは成し遂げられるから。

何と幸いなことでしょう。心の貧しい人たちは。天の御国は彼らのものだから。
同じ構文パターン。

マリヤは信じた
=聖霊による満たし
=主を宿す喜びの充満

1:46 マリヤは言った。「わがたましいは主をあがめ、 1:47 わが霊は、わが救い主なる神を喜びたたえます。

わがたましいは、主をあがめます。わが霊は、わが救い主なる神を喜びました。
あの時=聖霊を注がれたとき、受胎したとき

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