「ルカの福音書」 連続講解説教

恐れつつ、恐れないで

ルカの福音書講解(7)1章57節から80節
岩本遠億牧師
2011年10月16日

1:57 さて月が満ちて、エリサベツは男の子を産んだ。

1:58 近所の人々や親族は、主がエリサベツに大きなあわれみをおかけになったと聞いて、彼女とともに喜んだ。

1:59 さて八日目に、人々は幼子に割礼するためにやって来て、幼子を父の名にちなんでザカリヤと名づけようとしたが、

1:60 母は答えて、「いいえ、そうではなくて、ヨハネという名にしなければなりません。」と言った。

1:61 彼らは彼女に、「あなたの親族にはそのような名の人はひとりもいません。」と言った。

1:62 そして、身振りで父親に合図して、幼子に何という名をつけるつもりかと尋ねた。

1:63 すると、彼は書き板を持って来させて、「彼の名はヨハネ。」と書いたので、人々はみな驚いた。

1:64 すると、たちどころに、彼の口が開け、舌は解け、ものが言えるようになって神をほめたたえた。

1:65 そして、近所の人々はみな恐れた。さらにこれらのことの一部始終が、ユダヤの山地全体にも語り伝えられて行った。

1:66 聞いた人々はみな、それを心にとどめて、「いったいこの子は何になるのでしょう。」と言った。主の御手が彼とともにあったからである。

1:67 さて父ザカリヤは、聖霊に満たされて、預言して言った。

1:68 「ほめたたえよ。イスラエルの神である主を。主はその民を顧みて、贖いをなし、

1:69 救いの角を、われらのために、しもべダビデの家に立てられた。

1:70 古くから、その聖なる預言者たちの口を通して、主が話してくださったとおりに。

1:71 この救いはわれらの敵からの、すべてわれらを憎む者の手からの救いである。

1:72 主はわれらの父祖たちにあわれみを施し、その聖なる契約を、

1:73 われらの父アブラハムに誓われた誓いを覚えて、

1:74 われらを敵の手から救い出し、

1:75 われらの生涯のすべての日に、きよく、正しく、恐れなく、主の御前に仕えることを許される。

1:76 幼子よ。あなたもまた、いと高き方の預言者と呼ばれよう。主の御前に先立って行き、その道を備え、

1:77 神の民に、罪の赦しによる救いの知識を与えるためである。

1:78 これはわれらの神の深いあわれみによる。そのあわれみにより、日の出がいと高き所からわれらを訪れ、

1:79 暗黒と死の陰にすわる者たちを照らし、われらの足を平和の道に導く。」

1:80 さて、幼子は成長し、その霊は強くなり、イスラエルの民の前に公に出現する日まで荒野にいた。

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