「マタイの福音書」連続講解説教

神が灯火を守られる

マタイの福音書第5章13節〜16節
岩本遠億牧師
2019年7月14日

あなたがたは地の塩です。もし塩が塩気をなくしたら、何によって塩気を付けるのでしょうか。もう何の役にも立たず、外に投げ捨てられ、人々に踏みつけられるだけです。

あなたがたは世の光です。山の上にある町は隠れることができません。また、明かりをともして升の下に置いたりはしません。燭台の上に置きます。そうすれば、家にいるすべての人を照らします。

このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせなさい。人々があなたがたの良い行いを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようになるためです。

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「主イエスの愛の手が」作詞・作曲 岩本遠億

主イエスの愛の手が  この地を包む

一羽の雀さえ  主は 守られる

傷ついた葦を  折ることなく 

ほの暗いほのお  消すことなく

主は地に造られる  神の国を

この地に満たされる 神の国を
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○あなたがたは地の塩である。世の光である。

×地の塩になれ。世の光になれ。

×地の塩になるだろう。世の光になるだろう。

×地の塩、世の光になるために、こうしろ。

誰に語られたのか?

幸いなるかな!

心(霊)の貧しい者

深い悲しみの中にある者

低められている者

義に飢え渇く者

憐れみ深い者

心の清い者

平和を造る者

義のために迫害されている者

➔あなたがたは預言者と同じ者だ。神の言葉を託されている。

地の塩

死海沿岸=豊富な塩の産出地

庶民が使っていた塩:砂などを含む純度の低い塩

塩が塩気をなくす=砂や泥だけになってしまう

        ➡︎塩としての働きができない

心の貧しさを知らない者、悲しみを知らない者、低められることを知らない者、神の救いを必要としない者、倒れている人を見ても何とも思わない者、清められることを求めなくなった者、平和を求めない者、神の義と共に生きることを望まない者。

聖書における塩の意味とは何か?

・全焼の捧げ物に不可欠のもの

“主はモーセに言われた。「あなたは香料のナタフ香、シェヘレテ香、ヘルベナ香と純粋な乳香を取れ。これらは、それぞれ同じ量でなければならない。これをもって、調香の技法を凝らして調合された、塩気のある、きよい、聖なる香を作れ。」”               出エジプト記 30章34~35節

“穀物のささげ物はみな、塩で味をつけなさい。穀物のささげ物に、あなたの神の契約の塩を欠かしてはならない。あなたのどのささげ物も、塩をかけて献げなければならない。”                    レビ記 2章13節

“イスラエルの子らが主に献げる聖なる奉納物をみな、わたしは、あなたと、あなたとともにいる息子たちと娘たちに与えて、永遠の割り当てとする。それは、主の前にあって、あなたとあなたの子孫に対する永遠の塩の契約となる。」”            民数記 18章19節

“罪を除き終えたら、傷のない若い雄牛と、群れのうちの傷のない雄羊を献げる。それらを主の前に献げ、祭司たちがそれらの上に塩をまき、全焼のささげ物として主に献げる。” エゼキエル書 43章23~24節

全焼の捧げ物=神が民に臨む礼拝を意味する

➔塩がなければ、礼拝とならない üあなたがたがいるから、礼拝が全うされる。 ・あなたがたこそ、人と神を繋ぐ者だ。

“あなたがたは世の光です。山の上にある町は隠れることができません。また、明かりをともして升の下に置いたりはしません。燭台の上に置きます。そうすれば、家にいるすべての人を照らします。

このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせなさい。人々があなたがたの良い行いを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようになるためです。” マタイの福音書 5章14~16節

○あなたがたはランプの光だ

✕あなたがたは太陽だ

✕あなたがたは月だ

○暗闇を照らす光

どんなに弱い光でも、そこに神の臨在があることを示す。

油がなくなれば、消えてしまう

強風で消えてしまう

➔灯火を守られる神

“「見よ。わたしが支えるわたしのしもべ、わたしの心が喜ぶ、わたしの選んだ者。わたしは彼の上にわたしの霊を授け、彼は国々にさばきを行う。彼は叫ばず、言い争わず、通りでその声を聞かせない。傷んだ葦を折ることもなく、くすぶる灯芯を消すこともなく、真実をもってさばきを執り行う。衰えず、くじけることなく、ついには地にさばきを確立する。島々もそのおしえを待ち望む。」” イザヤ書 42章1~4節

“「人はみな、火によって塩気をつけられます。塩は良いものです。しかし、塩に塩気がなくなったら、あなたがたは何によってそれに味をつけるでしょうか。あなたがたは自分自身のうちに塩気を保ち、互いに平和に過ごしなさい。」” マルコの福音書 9章49~50節

“二人は話し合った。「道々お話しくださる間、私たちに聖書を説き明かしてくださる間、私たちの心は内で燃えていたではないか。」” ルカの福音書 24章32節

“私が、『主のことばは宣べ伝えない。もう御名によっては語らない』と思っても、主のことばは私の心のうちで、骨の中に閉じ込められて、燃えさかる火のようになり、私は内にしまっておくのに耐えられません。もうできません。” エレミヤ書 20章9節 

“この方にはいのちがあった。このいのちは人の光であった。光は闇の中に輝いている。闇はこれに打ち勝たなかった。” ヨハネの福音書 1章4~5節

“イエスは再び人々に語られた。「わたしは世の光です。わたしに従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持ちます。」” ヨハネの福音書 8章12節 

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